異次元の少子化対策が国策となる昨今、子供が欲しいと思う患者さん自身がすでに貴重な存在となっています。そんな患者さんに、高度生殖医療を用いて新しい生命を提供できる生殖・内分泌医療は、とてもやりがいのある仕事だと日々感じております。
　私は元来生殖医療に興味を持ち、大学院時代には子宮内膜の組織幹細胞の研究をしておりました。しかし、その後臨床では胎児診断・産科救急といった周産期医療に従事してきました。そんな折、帝王切開が原因で妊孕能が低下する症例に遭遇し、現在は再び生殖医療を専門にしております。言わば生殖医療と周産期医療を行ったり来たりしているわけですが、この2領域は明らかに連続して存在し、それぞれを学ぶことがそれぞれの領域の発展に貢献できると考えています。
　生殖医療に興味のある方はもちろん、現在周産期医療を行っている方も生殖医療をもうひとつのサブスぺの選択肢として考えてみませんか？