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一般社団法人日本生殖医学会

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ガイドライン

2001年3月30日

「クローン人間の産生に関する」日本不妊学会の見解

 日本不妊学会は、昨年12月に制定された「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」の制定過程において、日本不妊学会としての考えを表明してきた。同時にクローン技術が生殖補助医療の今後の発展にどのように貢献するかについて検討し、現在も検討中である。
 最近の海外からの報道によると、クローン人間産生が計画され、日本人学者の関与が伝えられている。また、クローン人間を希望する日本人夫婦の存在も報道されている。
 このような状況から、日本不妊学会倫理委員会ならびに理事会は「クローン人間産生」に関して検討した結果、次のような結論に達したので、日本不妊学会の見解として発表する。

日本不妊学会は、「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」に基づいて、人間の尊厳に関わるクローン人間の産生に関与しないことを宣言する。

〔理由〕

  1. ヒト生命の誕生は男女両性の有性生殖によるものであり、受精過程を経ることなく既存の個体と同一の遺伝子構成を有する個体を産出することは、自然の摂理に反するといえる。
  2. 男女両性の有性生殖によらないクローン人間の産生は不妊症の治療法とは認められない。

平成13年3月30日
社団法人日本不妊学会
理事長 伊藤 晴夫

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