ページの先頭です

一般社団法人日本生殖医学会

MENU
English
ホーム > ガイドライン・声明 > 倫理委員会報告「『代理母』の問題についての理事見解」

ガイドライン

1992年11月5日

倫理委員会報告
「『代理母』の問題についての理事見解」

 代理母(ホストマザー・サロゲイトマザー)については本学会倫理委員会で検討し、さらに不妊患者および本会役員、評議員に対しアンケート調査を行った。
 本法以外には解決できない不妊症患者に対し、現在の医学的技法をもって対処することは可能であるが、なお本法の実施に関しては、

  1. 医学的適応と社会的、倫理的妥当性との間に認識の差がある。
  2. 本法は婚姻関係以外の受精・妊娠・出産であるため、ホストマザー等の受精・妊娠・出産に際しての医学的リスクや、社会的、心理的問題点に関しての議論をつくす必要がある。
  3. 法的解決にも様々な意見がある。

本法の実施に際し、第三者による金銭の授受が介在する可能性がある。
 従って、この問題には社会的、倫理的、法律的要素が大きく、本委員会においてはその実施について明確な結論を得るに至らなかった。現時点においては本学会を含めて各関連学会にこの問題を提言した上、討議を依頼し、広く社会のコンセンサスを得る必要がある。

アンケート結果

 サロゲイトマザーに関しては反対意見が約70%であったが、ホストマザーに関しては約45%が賛意を示した。(アンケート調査結果39巻1号に掲載)

平成4年11月5日
社団法人日本不妊学会
理事長 飯塚 理八
倫理委員会委員長 高木 繁夫

このページの先頭へ