会長挨拶

会長 市川智彦 この度、会員の皆様からのご推薦により、第61回日本生殖医学会学術講演会・総会を主催させていただくことになり、大変光栄に存じます。会期は2016年11月3日(木曜日)、4日(金曜日)、会場はご参集される先生方の利便性を考えまして、第60回と同じパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)にて開催することにしています。現在開催に向けて鋭意準備を進めています。

 今回のメインテーマは、「叡智の伝承」といたしました。生殖医療に関する技術は急速な発展を遂げており、従来であれば挙児を期待できないカップルに朗報をもたらすことが可能になりました。これらの最先端の技術をさらに発展させ次世代に継承することはいうまでもありません。しかし、自然妊娠を目指した治療や高度生殖医療を実践する際の倫理的配慮についても確実に伝承していくことが求められていると考えています。不妊治療では男性の評価も重要ですが、生殖医療専門医である泌尿器科医はとても少なく、その多くは都市部に集中しています。精索静脈瘤など妊孕性の改善が期待できる疾患への対応が十分でないことも解決すべき課題であると考えています。本学術講演会を開催することによって、バランスのとれたチーム医療を実施できるよう少しでも貢献できればと考えております。

 第60回から1年半が経過しての開催であることから、会員の皆様におかれましては、基礎的・臨床的研究成果や新たな知見の蓄積があろうかと思います。一人でも多くの皆様のご参加をお待ちするとともに、ご演題を多数ご応募いただければ嬉しく思います。学術講演会初日は祝日になりますので、休診にすることなくご出席いただけると思います。会場周辺の散策や中華街での食事など勉強以外でもお楽しみいただければと思います。

 秋の学会シーズンでご多忙のことと存じますが、1人でも多くの皆様にご参加いただけますよう教室員一同心よりお待ちしておりますとともに、会場でのご講演や活発な討議を楽しみにしております。

第61回日本生殖医学会学術講演会・総会
会長 市川智彦
(千葉大学大学院医学研究院 泌尿器科学教授)